輝千の部屋

2018年03月号 vol.1

<若宮流宗家&輝千>日本の子供達のお稽古事情を語る

2018年03月21日 17:58 by chisakoendo
2018年03月21日 17:58 by chisakoendo

 

輝和美倶楽部主宰紀ノ川輝千(きのかわきせん)~以下紀ノ川~写真左
日本舞踊の流派ってたくさんありますね。

どうやってできて、大きくなっていくんですか?

京派琴唄舞 若宮流 四世宗家若宮香曻 (わかみやかしょう)~以下若宮~写真右
日本舞踊の流派は全部で200以上あるとも言われています。

五大流派(花柳、藤間、若柳、西川、坂東)で

修業した人が独立して新しい流派を立てることもありますが、

家業として代々続けているところも多いです。
代替わりの時は自分の息子など直系の家族ではなく、
家族以外を次の家元にすることもあります。

そうすると家族が2つになるので、

その流派が大きくなっていきますね。

 

紀ノ川
同じ日本の伝統文化でも、茶道では自分の子供に
継がせることが多いからちょっと違うんですね。
子孫反映、お家反映のためには、自分の子供に継がせる、、、ではないのですね。


若宮
日本舞踊の世界でも、衣装屋さんの息子さんが
跡を継いで衣装屋さんを続けたりするのは一般的ですよ。
子供に継がせる場合は、小さいときから、この子に継がせると

周囲にわかるようにしておくようにしますし、

子供以外に継がせる場合も同様に周囲の理解と認知を促すんです。

お家、流派の反映を家元が第一に考えて選択するのだと思います。


紀ノ川
とてもシビアでクールな側面があるのですね。

家元は、会社の社長と同じくらい多方面への配慮とバランス、

次世代へのバトンつなぎのあり方など、踊りやお稽古以外のことも

考えていかないといけないのはとても大変なお立場なんですね。

 

あんなに表向きは華やかなのに、決めるという点では、

実は狭い世界なんでしょうか?

若宮
時代に影響をうけますね。流派が続いていく中で、

やっぱり波があると思うんですよ。
時代の流れは伝統や文化は常に影響を受けていきますから、

その流れを汲み取りつなげていくことがとても難しいですね。

 

紀ノ川

どの世界も同じですね。

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